野口悠紀雄先生の「話すだけで書ける究極の文章法 人工知能が助けてくれる!」 を読みました。
書店でみつけてKindle版も発行されていたので、Kindle版を購入。
せっかくKindle版を購入したのだから、気になるところにマーカーをつけていけば良かったのですが、この機能は本を読んでいる時には全く活用していませんね。
さて、感想ですが本書は野口悠紀雄先生の文書作成方法が記載されているという印象で、人工知能について詳しく書いてある本ではないですね。
そもそも人工知能でどこまで出来るのかが書いてあるかなと思って読んでみたのですが、人工知能の可能性みたいなものは何となく感じ取れますが、人工知能がどうしたという話は最終章に少し記載があるだけです。
主に、最近のスマートフォンであれば標準で利用出来る音声認識入力を使って、野口悠紀雄先生がどのように文章作成をしているか、音声認識によってどのような文章作成方法になったのかがわかります。
なので、野口悠紀雄先生のファンの方や音声認識を使って文章を書くってどういうことなのかに興味を持たれている方にはオススメですが、人工知能で文章作成とはどういうことかを知りたい方には向きませんね。
更にいうと、本書によると野口悠紀雄先生はスマートフォンの文字入力は苦手らしいのですがスマフォネイティブというかこれを苦にしない人には、イマイチ話の内容がピンと来ないかもしれません。
ただ、音声認識というかiPhoneであればちょっとしたことを調べる際に手を使わずに「Hey Siri!」とiPhoneに喋りかけて、キーワードを話して検索するとか、簡単な操作(アラーム設定)を行うということを実際にやってみると手で操作するよりも楽というか便利なことに気づくと思います。
そういった気づきは、本書の中に結構記載されていて、今の自分の仕事のやり方が全てではないと感じさせてくれるという点は有用であるし、野口悠紀雄先生は常にこういった改善を考えているのだということがわかります。
また、音声認識技術等の発展により、日本語の漢字教育に関する意見「書けなくても読めれば良い」ということも考えさせられるテーマだと思います。
書けないと読めないかというとそうではないのですが、どうやって読めるようになるのかというメカニズムがイマイチわかりませんが、Kindleで本を読んでいる時にはわからない単語がすぐに検索できたりするので、そういった便利機能を使っていると書けなくとも色々調べてすぐに覚えるようになるのだろうと思います。
そういった意味では、色々なことを勉強する上で非常に良い環境になってきているのだということを実感します。
本書を読んだもう一つの目的は、音声認識(スマートフォン)で議事録が取れるかというものですが、これは会議では実際試していないものの一人で実験した結果では、長文認識の精度はそれなりに高く、独白であれば結構使えるという印象でした。
つまり文章のアイデアを考えるという本書の使い方は、現在のところ最も適した使い方なのだと思います。
できれば、音声の特徴で複数人を聞き分けるということができると議事録としての使い勝手は上がると思うのですが、そこら辺は今後の発展領域だと思います。
私自身は、スマフォへの文字入力を苦にしないため、あまり音声認識機能は使っていないのですが、親がスマートフォンを購入したら、教えてあげたい機能だなと思いました。
っていうか、未だにガラケーの母に音声認識機能が使えるスマフォを買ってあげたら、もう少しまともなメールが返ってくるかもしれないな。
スマフォに手入力で文字を入力するのを苦にする人には音声認識による入力により、これまで使えなかった機能を提供するキラー機能になっていることに気づいていない人は結構いると本書を読んで思いました。
心当たりのある方は、本書を読んで試してみることをオススメします。