新型コロナウイルスの影響による外出自粛により、せっかくのゴールデンウイークに家で過ごさなければならないわけで、みんなは何をしていますかね。
私は家の中での娯楽を得ようと気になっていた映画作品の「栄光のマイヨジョーヌ」を観ました。
本作品は、2020年2月28日に新宿ピカデリーほか当初2館のみ2週間限定の予定で劇場公開されていた作品なのですが、その作品の完成度から最大38スクリーンへ拡大公開されておりました。
しかし、このようなヒット作となっていたおりに新型コロナウイルスの影響により映画館が閉鎖されてしまい本作品が気になっていた方も視聴が困難な状況になってしまいました。
私は、本作が公開される前は劇場に足を運んで観に行こうと考えていたのですが、いつの間にか自転車の情報から遠ざかっており、本作の存在を正直すっかり忘れていたところにFUNRIDEのメルマガで本作のデジタル先行配信のお知らせをみて今回の視聴にいたりました。
以下、ネタバレを含みますので視聴されようとしている方は視聴してから閲覧してください。
本作は、オーストラリア発のプロ・サイクリング・ロードレースチームであるオリカ・グリーンエッジ(現:Mitchelton-SCOTT)の発足から5年間を描いたドキュメンタリー映画です。
使われている映像もグリーンエッジのスタッフが撮影してYoutubeで配信していたものを再編集しているようです。
本作の中で語られておりますが、当時ロードレースチームの舞台裏を撮影して配信するようなことはあまり行われていなかったらしく、この配信を機会にグリーンエッジというチームはファンを獲得していった過程を強く感じられます。
映像には、グリーンエッジのファンも多く撮影されておりみんなとても楽しそうに映っております。
とにかくチーム一丸となってワールドツアーレースやクラシックレースでの勝利を目指す様子は、リアルの映像を使っていることも相まって真に迫っております。
本作品は、チームやそれを取り巻くファン、関係者を巻き込んでいくグリーンエッジ躍進の過程を十分に伝えてくれており、自転車レースファンでなくとも魅了してくれます。
事実、私の妻は私が自転車に乗ることをそれほどよく思っていないように感じておりますが、本作品を一緒にみて泣いておりました。
そして、本作の主要人物であるエステバン・チャベスのファンになってしまい、ネットでチャベスについて調べるまでに至っております。
チャベスの常に笑顔を絶やさず諦めない姿勢は非常に胸を打つものがありました。
また、もう一つの魅せ場となっているマシュー・ヘイマンのパリ・ルーベへの挑戦の映像も大きな感動を与えてくれます。
パリ・ルーベの3週間前のレースでの落車から見事に復帰し、先頭集団から脱落したと思われたところからの巻き返しは奇跡としかいいようがない展開だと思います。
ケガをした3日目からローラー台トレーニングを再開したマシューのパリ・ルーベにかける強い想いが勝利を獲得したのだと思います。
マシューの勝利後の映像でローラー台にしか乗っていなかったのにという言葉が非常に心に残りました。どれだけの時間をローラー台に乗っていたのか・・・
14回のパリ・ルーベへの挑戦によりパリ・ルーベにかつ準備はできていたということなのでしょうが、ローラー台トレーニングを余儀なくされているサイクリストへの希望にもなる発言でしょう。
また、マシュー自身も言っておりますがチャベスの諦めない姿勢をみていたから、マシューも最後まで諦めずにパリ・ルーベの栄冠を獲得することができたのです。
チャベスの勝利とマシューの勝利の瞬間は、号泣モノでした。
チームに関わるみんなが本当にチーム一丸となって勝利をつかむという本作品のストーリーは、チーム作りに悩む方全員の心に残る名作だと思います。
多くの人が本作をみて、チームとは何かを考えていただくとともに、自転車レースにも興味をもってくれると良いですね。
おススメです。