Wahoo KICKRを利用してZWIFTでワークアウトをする際に、以前はERGモードはほとんど利用していませんでしたが、最近はERGモードでZWIFTのワークアウトをすることが増えてきております。
スマートトレーナーを利用している場合にはERGモードが利用できるはずなので、積極的に利用するべきでしょう。
ERGモードとは
ERGモードとは「Ergometer」の頭文字をとったモードのことで、競技者の身体能力を測定する機械のことを表しているそうです。
ZWIFTにおいては、ワークアウトで指定するパワー値を強制的にトレーニーに入力させる大リーグボール養成ギプスのような働きをします。
ローラー台トレーニングにおいては、ケイデンスが速ければ負荷が軽くなり、ケイデンスが低ければ負荷が重くなります。
ERGモードはペダリングスキルの向上に役立つ
先日、Mt.FUJI Hill Climb Dojo #6を実施していたときに気づいたのですが、私は指定のケイデンス(低回転)で指定パワー値(VO2MAX)を出すのがかなり苦手のようです。
このワークアウトでは、60rpmでVO2MAXのパワーを維持する必要があります。
低回転のペダリングでVO2MAXを出すので、足にかかる負荷は相当なものになります。
そして、インターバルのタイミングでは90rpmに戻ります。このインターバルで心拍の回復に努めるのですが、なかなか回復しないため、セクションクリアにならないのだと考えています。
富士ヒルクライムの斜度で60rpmで回す状況はそこまで多くないとは思いますが、低回転でVO2MAXないし閾値パワーを出し続けるのは筋肉に相当なダメージを及ぼすのですが、一方でペダルにしっかりとパワーを伝えることになるのでペダリングスキルは向上します。
そして、このトレーニングを上手く取り入れることで、低回転と高回転を使い分けられるようになりペダリングスキルの幅が広がりますので、様々なシチュエーションに対応できるようになります。
ZWIFTで用意されているワークアウトでケイデンスを指定するものはそれほど多くはありませんが、必要であれば自分でワークアウトは作れるので、ペダリングスキル向上を目指すのであれば、低回転、高回転、標準回転で指定パワーを一定時間出せるようなトレーニングは効果的です。
疲れた時も強制的にパワー維持
そして、冒頭に記載しましたがERGモードにしていると指定パワーを維持することを強制的に求めてくるため、ケイデンスを下げてしまうと出力するパワーを上げないと回せなくなるという事態に陥ります。
疲れてケイデンスが下がってきても筋力で指定パワーを維持しなければいけない状態になるので指定パワーが高すぎるときには、筋力が足りずに結局ペダルが回せなくなるという事態も起こりえます。
この状態はローラー台が壊れたというわけではなく自分が指定パワーを出せなくなっただけなので、少し待っていると一旦ERGモードが切れてローラー台の負荷が解除されます。
そして、ペダリングを再開するとERGモードがオンになり強制パワー出力モードになります。
あまり無理してしまうと、ケガにもつながるためワークアウトが完遂できない場合には設定しているFTPを下げることやERGモードの入力レベルを下げるなどの対処をすると良いでしょう。
まとめ
スマートトレーナーを持っているのであれば、ERGモードを使うことをオススメします。
強制的に指定パワーを維持されることで、様々なケイデンスでのトレーニングを可能とします。これはペダリングスキル向上に役立つので積極的に使っていきたい機能です。
ただ、FTP Testのようにフリーウェイト状態になるセクションがあるワークアウトではERGモードはオフにした方が良いようです。
フリーウェイト状態になる時にERGモードを解除するように説明が出るのですが、このタイミングで解除しても上手く負荷が乗らないことがあるようです。私のZWIFT環境の通信の問題かもしれませんが・・・
5月初旬のFTP Testではそれで思うような結果を出すことができませんでした。
また、ERGモードを利用することで、ギアチェンジの必要なく指定パワーを維持できるため、ギアチェンジの音が同居人に気にされないのも利点ですね。
最後に、ERGモードを利用する上での注意点を少し記載します。
ERGモードは通信環境によっては適切に動作しないこともあります。
あまりにも負荷の変動が上手くいかないようであれば、通信環境の見直しやスマートトレーナーのファームウェアのアップデート、最終的にはスマートトレーナーの不具合を考えてみる必要があります。
スマートトレーナーに不具合がないかどうかは、以前にiPhone版のZWIFTでスマートトレーナーとブルートゥース接続したときはERGモードが効きすぎるくらい効いたので、iPhoneを持っている方はまずiPhone版で試してみると良いでしょう。
Mac版のZWIFTはブルトゥース接続をネイティブで実行できるため、通信環境が安定するようです。
この環境で上手く負荷変動をするのであれば、スマートトレーナー自体の不具合ではないことがわかるため、Windowsの通信環境の見直しが有効でしょう。
私は無線LANのWindows環境でZWIFTを行っていますが、時々おかしいと思うときもありますが、それほど気にはなっておりません。
Windows環境で動作が不安定な場合にはまずは有線LANに変更することを検討してみると良いでしょう。
最適な環境で、効果的なトレーニングを実施していきたいですね。